「Rippleが英財務省のタスクフォースに参画」が日本語圏で拡散 一次ソースを見ると発表は7月13日、54社のうちの1社
英財務省が招集したホールセール・デジタル市場タスクフォースにRippleが名を連ねている件が、8月11〜12日に日本語圏で一気に広まった。一次ソースにあたると発表は7月13日で、Rippleは54社のうちの1社。XRPやXRPLの採用を決めた話ではない。
英財務省のタスクフォース Rippleは54社のうちの1社
「Rippleが英国政府の金融改革タスクフォースに参加」という話が、8月11日の夜から12日にかけて日本語のXで一気に広まった。数えたところ、24時間以内に7つのアカウントが同じ話題に触れている。ただ、一次ソースにあたると発表そのものは7月13日で、1か月前の話だった。Rippleは招集された54社のうちの1社という位置づけになっている。
発表されている中身
英財務省(HM Treasury)が4月に任命した「ホールセール・デジタル市場チャンピオン」のChris Woolard氏が、7月13日に財務大臣あての初回報告書を提出した。同じ日に、City of London Corporationが事務局となって54社の業界横断タスクフォースを招集している。Rippleはこのリストに名前が載っている。
リストにはBlackRock、J.P.モルガン、ゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレー、UBS、バークレイズ、HSBC、Euroclear、DTCC、LSEGといった既存金融の顔ぶれが並ぶ。暗号資産まわりではRippleのほかにCoinbase、Circle、Kraken、Fireblocks、Chainalysis、Ava Labs、Wintermuteも入っている。Rippleだけが選ばれたわけではない。
タスクフォースは今後12か月かけて、エンドツーエンドで動く実用例をつくる。最初に手をつけるのは「トークン化レポ(tokenised repo)」で、そのために9つのアクショングループを立ち上げるとされている。土台になるのは英国のデジタル国債DIGITの発行実績。
- 発表:2026年7月13日(英財務省/City of London Corporation)
- タスクフォース参加企業:54社。Rippleはそのうちの1社
- 最初の対象:トークン化レポ。9つのアクショングループを設置
- 期間:今後12か月
- 経済効果の試算:2035年までに年間最大330億ポンドのGDP押し上げ、年間140億ポンドの税収増
- XRPやXRPLの採用に関する記述は、報告書にもプレスリリースにもない
1か月前の発表がいま日本語圏を回っているのは、BigGoの日本語記事が起点になったからみたい。ニュースとしては古いんだけど、中身は薄くない。54社に選ばれてる時点で「規制側が話を聞く相手」として扱われてるってことだからね。ただ「英政府がRippleを選んだ」とまで言うと、ちょっと盛りすぎ。
Xでの反応
8月11日23時〜8月12日21時のあいだに、7アカウントがこの話題に触れていた。反応が一番大きかったのは表示4,900件・いいね149件の投稿。全体としては前向きな受け止めが多く、はっきり懐疑的な投稿は見当たらなかった。一方で、書いた本人が自分で「採用決定ではない」と断りを入れているケースもあった。
気になったのは、日本語記事の見出しにある「33億ポンド規模のレポ市場改革」ってところ。原文は£33 billion、つまり330億ポンドで、しかもレポ市場の規模じゃなくて2035年時点の年間経済効果の試算なのよね。桁も意味も変わってる。拡散した投稿の多くはこの見出しをそのまま運んでた。数字は元をたどるのが安全(自分も気をつける)
これから何を見ればいいか
タスクフォースは今後12か月の作業期間に入っている。9つのアクショングループの構成と、トークン化レポの実用例がどこまで進むかが次の材料。City of London Corporationは、国境をまたぐデジタル資産の発行についての報告書を2026年夏に出すとしている。XRPやXRPLが実際に使われるかどうかは、いまの発表からは読み取れない。決まったとすれば別途アナウンスが出るはずなので、そこを待つ形になる。
Wholesale Digital Markets Champion – first report(GOV.UK/HM Treasury)
出典: City of London Corporation(英財務省と共同)
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