米SEC「イノベーション免除」を8月14日にも公表か トークン化株式の24時間取引に道 ただし公開会合の議題には入っていない
トークン化証券をオンチェーンで取引できるようにする条件付き免除を、SECが8月14日にも公表する可能性があるとBloombergが報じた。同じ14日にSECは公開会合を開くが、そちらの議題は別件。日本語圏では8月13日夕方から一気に広がった。
SEC「イノベーション免除」 8月14日にも公表か
米証券取引委員会(SEC)が、トークン化証券をブロックチェーン上で取引するための「イノベーション免除」を、8月14日にも公表する可能性がある。Bloombergが8月11日に報じ、日本語のメディアが8月13日の夕方に追いかけたことで、日本のタイムラインにも一気に流れてきた。
報じられている中身
イノベーション免除は、既存の証券規制について条件付きの免除を設け、企業などがオンチェーンの金融商品や取引サービスを限定的に試せるようにする構想とされる。実現すれば、トークン化された米国株などのオンチェーン取引が進み、24時間取引や決済時間の短縮につながる可能性がある。
ただし実際の取引時間や決済方法は、取引所やカストディーなど周辺の制度設計に左右される。「免除が出れば即座に24時間取引が始まる」という話ではない。
論点の一つが、発行企業とは無関係の第三者が作るトークンの扱いだ。SECは、裏付けとなる株式を保管する「カストディー型」と、株価への合成的なエクスポージャーを提供する「シンセティック型」を区別している。商品によって配当や議決権、発行体に対する権利、第三者の破綻リスクが異なるため、対象範囲と投資家保護の設計が焦点になる。
- 報道元はBloomberg(8月11日)。SECからの正式発表はまだ出ていない
- SECは5月にも公表を準備していたが、証券取引所や市場参加者の意見を踏まえて延期したと報じられた
- 暗号資産の市場構造法案「クラリティ法案」の成立が見通せないなか、現行法上の権限で進める動きとみられる
- カストディー型とシンセティック型で、配当・議決権・破綻リスクの扱いが変わる
- 対象チェーンの指定については、現時点で報じられていない
8月14日にSECが開く公開会合の議題は、Sunshine Act の告知(8月10日付)を見るかぎり「暗号資産が関係する一定の投資契約について、個別設計の募集制度をつくる規則案を出すかどうか」の1件だけ。イノベーション免除はこの議題に入っていない。「14日の会合でイノベーション免除が決まる」ではなく、「14日ごろに別ルートで出るかもしれない」というのが報道の中身。
正直、いちばん引っかかったのはここ。14日の会合の議題を見に行ったら免除の話は載ってなくて、日本語の投稿だと2つが混ざってるものがちらほらあった。同じ日付だから重なって見えるだけで、別々の話なのよね
Xでの反応
日本語圏では8月13日の17時ごろにNADA NEWSが記事を出してから広がった。24時間以内に10アカウント前後が触れていて、うち自動配信・まとめ系を除くと個人の投稿は7件ほど。歓迎の声が多く、慎重な指摘は少数だった。
盛り上がってる側の投稿がほとんどで、株主権利の話に触れてたのは1件だけだった。カストディー型かシンセティック型かで持ってるものが全然違うから、そこは各自で確認したいところ
これから何を見ればいいか
8月14日(金)10:00 米東部時間にSECの公開会合がある。ただし議題は募集制度の規則案で、イノベーション免除は別。免除については、SECの正式なリリースが出るかどうかを見るのが確実。出た場合は、対象がカストディー型に限られるのか、シンセティック型まで含むのか、発行企業側にどんな権利が残るのかが読みどころになる。5月に一度延期された経緯もあるので、14日に出ない可能性も普通にある。
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